抗加齢医学とは

抗加齢医学(アンチエイジング医学)とは

抗加齢(アンチエイジング)医学とは、疾病の医学が対象としていた「病気の治療」から、「健康な人のさらなる健康」を指導するプラスの医療で、究極の予防医学です。元気に長寿を享受することを目指す理論的・実践的科学ともいえます。

100歳以上の超高齢者の機能的・形態学的な研究から、諸臓器のバランスのよい生理的な老化は、多くの人に見られる病的な老化と比べて進行が穏やかであることが分かってきました。つまり、老化現象のかなりの部分が病的でアンバランスな老化であるということが知られてきたのです。

日頃の生活習慣がさまざまな病気を引き起こしている。

日頃の生活習慣と病気

食生活、運動習慣、ストレスなどの蓄積が病気を引き起こします。
加齢や遺伝的な体質も生活習慣病の誘因になります。

 

抗加齢(アンチエイジング)医学の基本

  • 生活習慣を改善し、健康長寿を目指すための医学。
  • アンバランスな病的老化を予防・治療する。
  • 老化のメカニズムの解明。
  • 抗加齢(アンチエイジング)ドック(老化度判定のための検査と診断)。
  • 抗加齢医学に基づく医療の実践。
  • 内科、外科、皮膚科、眼科、耳鼻科、婦人科、泌尿器科、歯科など各科に渡る全身的医学。

老化の原因

なぜ今抗加齢医学なのか

日本の人口推移(推計)
医療保険医療費(推計)医師、医療従事者のコンサルテーションを通じて自分自身の老化と寿命のケアをすることに社会からのニーズが高まっています。少子高齢化により、公的医療保険負担が限界に近づいている現代において、高齢者の多くが健康であればその負担は現状の3分の2程度に抑えられるかもしれません。

65歳が高齢者と呼ばれるような定義そのものが改定され、健康な65歳以上の層が厚くなれば、社会の第一線で活躍し、納税者層となる社会が来るようにしなければなりません。そしてそんな社会を支えるのが「アンチエイジング医学」です。

 

日本人死亡率の推移

日本人死亡率の推移

医療費と死亡原因

医療費と死因

抗加齢医学の臨床

抗加齢(アンチエイジング)医学が目指すもの

老化の原因を防ぐために、今まで医療として積極的に介入してこなかったサプリメントを含む、栄養指導や運動、ストレスケアなども含めて対処し、アンバランスで病的な老化を積極的に予防し、治療することが抗加齢(アンチエイジング)医学の目標です。

各領域の取り組み

アンチエイジング医療の領域

抗加齢(アンチエイジング)医学の実際

生活療法

  • 栄養療法
  • 運動療法
  • 精神療法

サプリメント療法

  • 医師が選ぶ基準
    ◆エビデンス重視 →ヒト臨床試験で有効性を確認している成分、量を用いる。

    ◆高機能な素材  →機能性(吸収性、生体内利用率など)の高い素材を用いる。

薬物療法

  • ホルモン補充療法
  • 免疫強化療法
  • 抗酸化療法

特殊療法

  • 美容・形成外科、皮膚科
  • 代替医療(音楽療法,鍼灸医療,呼吸法,ヨガ,アーユルベーダ)
  • キレーション療法

抗加齢(アンチエイジング)ドック

従来の人間ドックに加えて、血管、ホルモンレベル、感覚器の老化度チェック、活性酸素と抗酸化能バランスチェックなど 加齢によって体に生じる様々な変化、老化という兆候や症状についても、検査により早期発見、早期治療、生活指導を行うことによって、加齢、老化の予防を実現することが可能となります。老化の兆候といった弱点を見つけ、早い時期から徹底的に対処する事が重要です。そして受診者の生活の質を根本的に変えていくために、サプリメント指導を含めた食事指導、運動指導、ストレスケアを行うのが抗加齢(アンチエイジング)ドックの基本です。

疾病予防と早期治療を実現することを目的としている検査

  • 生体マーカーによる検査数値を測定し、その結果や年齢指標などを算出。
  • 複合の生活習慣病危険因子を持つ、いわゆるメタボリック症候群の早期発見し予防と早期治療を目指します。
  • 老化やQOL(Quality of Life:日常生活における精神的・身体的・社会的・文化的・知的な満足度)の劣化について早期発見し、予防と早期治療を目指します。

抗加齢診断に基づく指導と治療

  • 受診者の検査結果に基づき、抗加齢専門医が食事やサプリメント摂取、運動方法などを指導し生活習慣の改善を図り、加齢による疾病や老化を予防し、健康長寿を図ります。

 

抗加齢(アンチエイジング)ドック検査項目

抗加齢(アンチエイジング)ドック検査項目

老化度チェック項目

老化度チェック項目

抗加齢(アンチエイジング)ドック検査項目と検査方法

  • 血管年齢:加速度脈波・脈波伝播速度、IMT
  • 脳(神経)年齢:高次脳機能テスト(WCST等)
  • 骨年齢:骨密度(DEXA法、超音波法)
  • ホルモン年齢:IGF-I、DHEA-s、性ホルモン
  • 筋年齢:体組成検査(除脂肪筋量)、筋力評価

老化度の判定

それぞれの機能を評価年齢として出します。
実年齢と比較して老化度を認識します。

老化度の判定

所見から抗加齢(アンチエイジング)的な医学的戦略に結びつけます

(例)
骨年齢が高ければ、

適量の骨に刺激を与える運動や有酸素運動をすすめます。

DHEA-s、性ホルモン値が低ければ、
これらのホルモンを増加させるサプリメントやホルモン剤の投与を考えます。

体脂肪が多く、筋肉量、筋力等に問題があれば、
具体的な運動方法を教え、簡単に出来る筋トレを指導します。

血管年齢が高ければ、
動脈硬化性疾患の存在を念頭に置き、上位の医療機関で再検査を行い、抗凝固療法なども視野におきます。

老化度改善に有用な成分

老化度の判定

機能成分
神経年齢 いちょう葉エキス/
ホスファチジルセリンプロアントシアニジン
血管年齢 DHA/糖転移ヘスペリジン/カテキン
骨年齢 カルシウム/マグネシウム/ビタミンD
亜鉛/ビタミンK
ホルモン年齢
(女性)
イソフラボン
筋年齢 分岐鎖アミノ酸(ロイシン・バリン・イソロイシン)/グルタミン/カルニチン/オルニチン
ホルモン年齢
(男性)
マカエキス/アシュワガンダエキス/亜鉛リコピン

 

抗加齢(アンチエイジング)ドックを受けて、オプティマルヘルスを保つ

オプティマル・ヘルス(最良の健康状態)を保つために目標とすべき検査値をオプティマル・レンジといいます。

医学的根拠に基づく日本人のオプティマル・レンジは未だ確立されていないが、現在のところ、30歳の健康な男女の基準値が代用されています。

実際には、それぞれの年齢スコアが実年齢の7割程度であればよいという考え方もあります。

今後科学的な検証を以って、オプティマル・レンジの基準値を出していくことも本会の使命と考えております。

   

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