日本抗加齢協会(主催)、日本抗加齢医学会(共催)は、医療・ヘルスケア分野で革新的な挑戦を続けるスタートアップを応援する「第7回ヘルスケアベンチャー大賞」の最終審査会を10月24日(金)に日本橋ライフサイエンスハブにて開催いたします。
本アワードは、医療・学術界と産業界をつなぎ、新しい価値を創出するヘルスケアスタートアップを発掘・支援することを目的に2017年から実施しており、毎回大きな注目を集めています。
過去の受賞者には、世界的イノベーションコンペティション「XPRIZE」へセミファイナルに出場するなど、国内外から高い注目を浴びている企業もあり、本アワードはグローバルに羽ばたく登竜門としての役割を担っています。
今回、厳正なる審査を経て、以下の5社がファイナリストに選出されました。
世界をも視野に入れた独自の技術・サービスを持つ企業が一堂に会し、最終ピッチに挑みます。
世界を舞台に活躍する次世代のヘルスケアスタートアップを、ぜひ会場でご覧ください。
【ファイナリスト企業(五十音順 社名/内容)】
のど年齢AIによるアンチエイジングプラットフォーム
アイリス株式会社 加藤 浩晃(Hiroaki Kato)
アイリス株式会社は、日本初のAI診断機器「nodoca」で培った100万枚超の咽頭画像データと解析技術を基盤に、「のど年齢AIによるアンチエイジングプラットフォーム」を提案します。専用カメラで撮影した喉画像をAI解析し、全身の老化度を可視化する世界初の技術で、生活習慣病リスクの早期発見や予防医療に新しい価値を提供します。さらに「のどPHRアプリ」と連動し、健診結果の管理や生活改善アドバイス、関連商品の購入までを一体化。非侵襲・即時判定・高精度という強みを活かし、健診機関や一般ユーザに広く展開可能です。既に国内で承認・保険収載されたAI医療機器の実績があり、医療現場での実績に裏打ちされた信頼を得ています。超高齢社会の課題に応える日本発の革新技術として、最終審査ではその可能性と社会実装への強い意志をお伝えしたいと考えております。
老化抑制に資する革新的治療薬の開発
TIME TRAVELER株式会社 林 寛敦(Tomoatsu Hayashi)
当社は、東京大学定量生命科学研究所・秋山徹特任教授の長年の研究成果を基盤とする研究開発型スタートアップです。20年以上に及ぶ基礎研究により、老化・炎症・がん悪性化を引き起こす遺伝子を同定し、そのメカニズムを明らかにするために取り組んでいます。当該遺伝子の働きを阻害する抗体医薬に加えて、低分子化合物、核酸医薬を中心にパイプラインを構築し、未だ有効な治療薬のないサルコペニアやフレイル、がん悪液質、その他老化関連疾患に挑戦しています。当社の強みである世界的にも独自性の高い標的と東京大学発の知的財産、そして実装を見据えた開発体制により、大きな社会的インパクトを有するファーストインクラス創薬を実現し、健康長寿社会の実現に貢献していきます。
加齢による大動脈弁狭窄症の新治療『DIVE』- ADLが低下し、治療を諦めていた患者様へ低侵襲で効果的な選択肢
株式会社TCNプライム 小西 明英(Akihide Konishi)
大動脈弁狭窄症は、心臓の出口にある大動脈弁が詰まる重篤な心疾患です。加齢に伴い重症化するので、国内はもとより世界でも今後患者数の急増が懸念されています。近年、人工弁への置換が標準的な根治治療法として普及していますが、患者さんによっては人工弁置換に体力的に耐えられず適切な治療法と言えない場合、あるいは実施施設へのアクセスが地理的に困難である場合も多く、それが大動脈弁狭窄症における適切な治療法がない空白領域を生んでいます。
私たちが開発するDIVEは心電図に同期してバルーンカテーテルを拡張させ、狭まった大動脈弁を押し広げるという原理の医療機器です。患者さんの身体的な負担が小さいことが最大特徴で、更に手技が簡単で安全に実施できるため、従来の「治療の空白領域」を埋められる可能性を秘めています。
DIVEを早期に実用化することで、一人でも多く、大動脈弁狭窄症で苦しむ患者様の命を救いたいと考えています。
ミトコンドリア活性化による抗加齢ソリューション『マイトルビン』事業
株式会社マイトジェニック 谷若 慶人(Keito TANIWAKA)
株式会社マイトジェニックは、学習院大学の研究から生まれた新規ミトコンドリア活性化成分「マイトルビン」を基盤に、抗加齢ソリューション事業を展開しています。ミトコンドリアは細胞のエネルギー産生を担い、その機能低下は神経変性疾患、心疾患、フレイルなどの加齢性疾患のほか、毛髪や皮膚など外見の変化にも密に関わります。当社は、マイトルビンによるミトコンドリアの量的増加と質的改善を実証し、老齢マウスで心機能改善や寿命延伸を確認しました。クラウドファンディングでは累計4,200万円超を達成、サプリメントや入浴剤として製品化し、市場でも高評価を得ています。今後は機能性表示食品や化粧品への応用に加え、希少難病のミトコンドリア病への創薬展開も視野に入れています。最終審査会では、これまでの実績と事業展望とともに、未発表データを交えつつ、「ミトコンドリア活性化」という新たな健康軸の可能性を皆さまと共有したいと考えています。
がんサバイバーシップ支援プラットフォーム『Life Quest Resilience』
株式会社ライフクエスト 斎藤 糧三(RYOZO SAITO)
個別化がんサバイバーシップ支援アプリ「Life Quest Resilience」は、当社の中核特許技術が心臓部です。科学的根拠のある生活習慣を一人ひとりに最適化し、「介入と効果測定」のループで予後とQOLの向上を証明します。
まずはB2Cサブスクリプションモデルで事業を確立し、将来的にはB2Bデータライセンス事業で製薬・保険会社との協業を目指します。特許による参入障壁と、アプリで創出される独自のエビデンスを武器に、日本から世界へと展開します。
この事業は、がん体験者に断片的な生活アドバイスしかできなかった過去との決別です。医師としての自分の、これまでの仕事を締めくくるプロジェクトであると考えています。
最終審査会は以下の通り開催いたします。参加はどなたでも可能ですが、事前に登録をお願いします。
事前参加登録をいただければ、どなたでもご参加が可能です。